2023-09-03
造山古墳群の石(2)/後円部と前方部の石
下の画像をクリックするとYouTubeビデオが見れます。
第2回石の会は、造山古墳群の石の調査を行った。 造山古墳の後円部の葺石、前方部の石棺本体とその蓋の順に調査した。
日 時:2023.8.6.(日)
場 所:造山古墳群
参加者:鈴木茂之(岡山大学名誉教授/地質学)インタビュー
服部亮一
岩崎孝志(岡山野生生物調査会)
三垣千秋
三田義雄(三田農園)石の会コーディネーター
角谷賢二(国際美術研究所所長)インタビューアーとビデオ制作
【鈴木先生の後日のコメント】
(1)後円部頂上の露出している石について
これは昨年岡山市が発掘した後円部頂上北斜面の葺石でしょうか。これはほとんどが風化して白色になった(元は薄茶色)「流紋岩」でした。風化しているため脆くなっていて,発掘現場で見たときは,こんなぼろぼろの石で葺いたとはと思ったのですが,今思うとその後円部北端の一角が遠くから真っ白に見えて何か意味があったのでしょうか。流紋岩は周辺の花崗岩などに幅1~5m程度の板状の岩脈として分布していたようで,今でも道路の切り割りなどに露出しています。それが地表にでて風化し転がっているのを採取したようです.もしかしたら特に白いものを集めたのでしょうか。
(2)前方部の荒神社に上る小道の脇の石について
荒神社に上る小道の脇にあったものですね.これは古生代に堆積した泥岩のホルンフェルスでした.微粒な岩石で一見四国の安山岩と似ており,表面は薄茶色に風化していたのですが,通る人の足が当たるほんの1センチ四方くらいのところが磨かれて,泥岩本来の漆黒な色調が確認できました.また板状節理はなくどちらかというと方形に割れていました。
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