安川満氏インタビュー(11)-造山古墳の円筒埴輪
☞画像をクリックするとYouTubeビデオを見ることができます。
造山古墳に関連する言い伝えの事項をインタビューを通じて掘り起こすプロジェクトを進めている。今回は、安川満氏に造山古墳の円筒埴輪について語っていただいた。
1.日時:2022.7.11.
2.場所:岡山市埋蔵文化財センター
3.インタビュー :安川満 54歳
4.インタビューアー:角谷賢二 72歳
5.内容:
(1)造山古墳の墳丘(段のところ)から出土した円筒埴輪である。
(2)こんな大きい(7段)の埴輪がずーっと並んでいると考えられる。
(3)出土した埴輪は2つあり、1つは7段の埴輪、もう一つは7段より大きい径の埴輪である。後者は、これはおそらく12段の埴輪と思われる。
(4)造山古墳には大型と中型の埴輪があり、これらが混在しているかあるいは大型の埴輪は墳頂部に並べてあったかもしれない。
(5)中型(7段)の埴輪は、後円部の一段目で、2,3年前に出土した。墳丘が崩れて埋まっており、基底部がそのままの形で残っている。上部は割れて散らばっている。
(6)第2号古墳から出土した埴輪は4段であった。造山古墳の半分くらいの高さである。
(7)大王の古墳の埴輪は大きく、その他のものは小さいと言える。
(8)例として造山古墳と同時期の折敷山(おしきやま)古墳の埴輪は、小型の円筒埴輪で3段しかない。
(9)岡山大学の資料館には、作山古墳の7段の埴輪が保管されている。作山古墳には、4段と7段の埴輪があることがわかっている。
(10)造山古墳の本体には、4段の埴輪は確認できていない。無いかもしれない。
(11)この埴輪には横方向の細かいスジが明瞭に見える。ただし、焼きがあまい。また、黒斑(黒い焼きムラ)がない。これらのことから、穴窯による焼成で、スジはBB種ヨコハケである。
(12)大きいほうの埴輪は、焼きがよくて、穴窯で焼いている。BB種ヨコハケである。
コメントを残す