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2022-05-26

安川満氏インタビュー(1)-造山古墳出土の高松中学校経由の埴輪について

インタビューについては、下記画像をクリックしてください。YouTubeビデオを見ることができます。

造山古墳に関連する言い伝えの事項をインタビューを通じて掘り起こすプロジェクトを進めている。今回は、安川満氏に造山古墳出土の高松中学校経由の埴輪についてインタビューを行った。
1.日時:2022.4.7.
2.場所:岡山市埋蔵文化財センター
3.インタビュー:安川満氏 54歳
4.インタビューアー:角谷賢二
5.内容:
(1)高松中学校に収蔵されていた埴輪については、春成秀爾先生が報告している。 参考:春成秀爾1983「造山・作山古墳とその周辺」「岡山の歴史と文化」
(2)この埴輪は、吉備路郷土館に貸し出されていた。閉館と同時に岡山市埋蔵文化財センターで保管することになった。
(3)この埴輪は、造山古墳から出土したと考えるのは、その特徴からいっても間違いない。
(4)造山古墳の埴輪は、サイズが大きい。陪塚の2,4号墳の埴輪は、直径30cmくらいで4段である。今回の造山古墳の埴輪は、直径30数センチでやや大きくて7段である。
(5)最近の後円部の発掘調査で造山古墳の埴輪は7段であることが初めて明らかになった。
(6)黒い斑点は、黒斑と呼ばれている。造山古墳の埴輪の黒斑は、小さいのが多い。 黒斑は対面にもある。これは焼くときに並べていることを意味する。すなわち、造山古墳の埴輪は、野焼きの可能性がある。
(7)埴輪の特徴的スジは、ハケメと呼んでいる。造山古墳のスジの方向が変わっている。これは、板を止めながら何周かしてスジをつけていることを意味している。これをB種ヨコハケと呼んでいる。また、このようにスジを細かく観ていくと、埴輪製造の時期などわかる。

 

 

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