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2022-12-05

造山古墳群伝承物語 76ページ 2022.12.1発行

【冊子制作の思い付き】伝承物語の3頁からの抜粋

 造山古墳のミュオグラフィ測定を開始することがきっかけとなり、2021年から岡山大学文学部の清家章先生と交流を始めた。私(角谷)は東京大学/関西大学と共同で、清家先生は岡山大学/山梨大学との共同で21世紀の最先端技術のミュオグラフィで造山古墳の透視観測を始めたのである。清家先生と議論していたある時、最先端科学もいいが、地元の古老の記憶にも多くの情報が眠っているのではないか、これらをインタビューで掘り起こせば、重要な情報が残せるのではないかとの意見で一致した。そこで、2022年4月から開始したのが「造山古墳群伝承物語」の制作である。また、メンバーとして、地元の情報をたくさん持っている造山古墳蘇生会会長の定廣好和氏、以前から造山古墳群の発掘などを手掛けている岡山市教育委員会の安川満氏にもお願いしたところ快く賛同いただいた。手法としては、古老へのインタビューを通してビデオに残し、さらにそれらを冊子に落とし込む作業である。その過程で新しく考古学的に価値のある真実が見つかれば、考古学研究者による詳細な研究を開始するといった方針で始めた。

【調査していく段階】

 2022年4月から造山古墳群伝承物語のインタビューを始めた。地元の古老の方々には非常に興味深い話をたくさんしていただいた。ただ、一般の方々の話はたいへん貴重ではあったものの記憶がやや曖昧なところもあった。そこで、きちっと調査をしてそれを記録している情報と突き合わせる必要があると感じ、岡山市教育委員会の埋蔵文化財センターの記録を頼ることにした。この作業に快く協力してくれたのが、編集委員でもある安川満氏である。彼の底なしの知識には毎回驚くばかりであった。一方、今回伝承事項を調査する中で、100年ほど昔に活躍した研究者、和田千吉、永山卯三郎両氏の記録も大変参考になった。造山古墳がまだ古墳であるか否か不明だった頃に、地元の聞き取り、地理学的な探索を始めており、彼らの業績は極めて重要であると感じた。

【まとめ】

 約半年間のインタビュー調査で造山古墳群に関する多くのことをまとめることができた。そして、そのインタビューの様子をビデオ化し、YouTubeさらにはホームページに公開した。また、それらの記録を印刷物として残すことにした。この冊子がそれである。冊子が後世にも残り、造山古墳群の変遷の理解に少しでも役立つことができればうれしい限りである。

【販売】
造山古墳ガイドセンターにて1000円/冊で入手できます。

発 行 日  : 2022年12月1日

編集委員  : 国際美術研究所所長 角谷賢二

        造山古墳蘇生会会長 定廣好和

        岡山市埋蔵文化財センター所長 安川 満 

        岡山大学文学部教授 清家 章

ビデオ・写真: 国際美術研究所所長 角谷賢二

表紙絵画  : 画家 中島裕司

発 行   : 国際美術研究所

        造山古墳蘇生会

協 力   : 岡山市教育委員会
        岡山大学名誉教授 新納 泉

        彫刻家 西平孝史

        地元住民

後 援   : 岡山市

        おかやま観光コンベンション協会       

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コメント1件

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