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2022-09-17

西平孝史氏インタビュー(1)ー 直弧文の技法について-

造山古墳に関連する言い伝えの事項をインタビューを通じて掘り起こすプロジェクトを進めている。今回は、彫刻家西平孝史氏に直弧文の技法についてインタビューを行った。
1.日時:2022.9.12.
2.場所:造山古墳ビジターセンター
3.インタビュー  :西平孝史 72歳
4.インタビューアー:角谷賢二 72歳
5.内容
(1)直弧文のレプリカ:九州福岡県広川町の石人山(せきじんさん)古墳の石棺に彫られている直弧文が日本で一番代表的な直弧文である。それが連続して5つあり、その1つのレプリカを作ったので持ってきた。かなり大きな直弧文である。
(2)触ってみると微妙な凹凸を作っている。これは薄肉レリーフ技法で彫られている。ヨーロッパのエリザベス女王が彫られているコインや日本の100円玉、500円玉の描かれている凹凸と同じ技法である。この技法は、1600年前に日本で確立していた。
(3)復元復刻をした時に昔と何ら変わらない道具を用いた。それが、石鑿(いしのみ)と槌(つち)である。鉄の石鑿がその当時すでに存在していた。
(4)千足古墳にある石は天草砂岩である。今も天草の近くの駅では土産物の砥石として売られている。九州、四国、中国地方では昔農業で使うカマの砥石がこの天草砂岩であった。
(5)石を削れば段がつく、それを平らにする方法は実は四国のサヌカイトというカンカン石を使った。直弧文ではカンカン石の先ではなく、腹の部分を使って磨けばきれいに研磨できる。
(6)直弧文は当時すでに3次元構造を意識して作られていた。
(7)直弧文は九州で作ったものが岡山に来たと言われているが、私の学説としては、発祥の地は千足古墳で、それが九州に行ったと考えている。

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