定廣好和氏インタビュー(8)- 民家の地盤沈下と周濠の存在について
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造山古墳に関連する言い伝えの事項をインタビューを通じて掘り起こすプロジェクトを進めている。今回は、造山古墳の周濠の存在を確認するため定廣好和氏に造山古墳に隣接した民家の地盤についてインタビューをした。
1.日時:2022.8.15.
2.場所:造山古墳隣接道路上
3.インタビュー :定廣好和 75歳
4.インタビューアー:角谷賢二 72歳
5.内容
(1)造山公会堂の横の道が上下に湾曲しているのは、本来の堀の跡ではないか。堀と言っても空堀のような少し低い土地で雨が降ったら溜まるような場所であったのではないかと思う。
(2)ここに溝が残っている。この溝の向こうの2軒は比較的早い段階で分家した。地区100年弱である。小高いところがあったので早くから分家ができた。後から分家したところは土地がないからこの周堤内の湿地に古墳から土砂を運んで家を建てた。
(3)私の家が築80年弱で、第1周堤の内側にある。
(4)この溝の向こうの2軒は小高いところに堤があって、その上に家を建てている。そのため周堤の中より20年早くに建てることができた。
(5)ここが堀だったかもしれない証拠として、この道の真ん中あたりが沈んでいる。
(6)私が小さい時、何軒かの家が建っていたが、それ以外のところは膝の上あたりまでぬかるような、蓮根畑にしたら合うような湿地であった。
(7)そこが今は埋め立てられて形が変わってしまった。埋め立てに使われた土砂は、古墳から運ばれた可能性がある。
(8)角谷が聞いた話であるが、近くの民家さんの長屋のセメントがひび割れている。新築した家も異常が出ている。(角谷)
(9)私(定廣会長)の家は築70年強経過しているが、いまだに建て付きが悪い。もっとも昔のような建築なので、石をおいて上をついて地盤を固める工作なので年数が経てば経つほど沈んでいく。
(10)結論として、民家の中にも周濠があった痕跡がいくつも存在することがわかった。(角谷)
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